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わたしの、宝石箱。(10)雁屋 優
傷に、そっと触れるような感覚だった。書店でその漫画を手に取ったとき、私は緊張していたし怖くもあった。
タイトルは『青に、ふれる。』(鈴木望、双葉社)。顔にアザのある女子高生・瑠璃子と、人の顔が認識できない相貌失認の教師・神田先生のお話。アザではないけど、私にも似たような経験があるので、気になって購入した。
アザのことも、恋愛のことも、友達のことも。瑠璃子の中に同時に存在している。四六時中アザのことを考えているわけではないけど、忘れられもしない。
友人もいる、家族もいる。それでもやってくる孤独な時間。がんばりすぎるくらいにがんばってしまう瑠璃子の恋路を応援したい。