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わたしの、宝石箱。(2)雁屋 優

コンビニのお菓子コーナーの棚に、緑が溢れる時期がある。抹茶のお菓子が期間限定でたくさん出まわる時期。春の新生活に慣れて、季節は初夏へと向かう頃。

抹茶とのはじめての出会いは、たまたま出席したお茶会で出されたお抹茶だった。抹茶は苦くて渋くて、でもそれだけではなかった。苦いものが苦手な私が、とてもおいしいと感じた。きっと苦いとか渋いとかの味覚だけではない、特別な感情が生まれた瞬間だった。

それから大人になった今でも、私は抹茶を好むようになった。抹茶ラテやフラペチーノ、チョコレート、クッキー。いろんな抹茶味を食べて、抹茶の味わいを楽しんでいる。

Yu Kariya
Writer/Essayist
URL:https://note.com/yukariya07