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ガールフレンド/ガール・フレンド - 3大月輝
食事が終わって、新しい音楽を漁るにも飽きてきたのは夜の九時半過ぎ。サブスクライブのサイトを巡って、気になっていた映画を発見する。ふと「あなたは、説明能力も長けているし、本番に強そうですね」という先方の言葉を思い出して一人上機嫌になる。
映画に入る前に、とまるで映画館に行ったかのような気分で携帯を確認する。大抵は、誰々が久しぶりに投稿したとか、どうでもいいのにメールを解約してないアンケートサイトのお知らせとか、最近買わなくなった洋服ブランドのセール告知とか、ちょっと肩透かしを食らうような通知ばかりだ。どれも「これじゃない」と落胆させる。でも――今日はラッキーなのかもしれない。友人のRから返信が来ていた。
—第4話につづく
大月輝 / Novelist